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先輩たちの声:留学の体験から @
ウィーン留学体験記・・・丹野康平
交換留学を終えて・・・常盤 慶子
トリアー留学体験記・・・園下憲一郎
(「先輩たちの声:留学の体験からA」へ)
私が留学先としてウィーンを選んだのは、一年時にホレリヒ先生が計画を立てたヨーロッパ旅行への参加がきっかけです。イタリアの魅力にやられた後だったので、着いてしばらくはパッとしない街だな、と思っていました。しかし大通りから一本はずれた通りにある店やギャラリーを発見して、市内を見て回るのが楽しくなり、居心地の良さまで感じている自分に気がつきました。(留学手続きについても書くように言われているのですが、その煩雑さはまさに筆舌に尽くしがたいものなので割愛します。実際に留学する人は、学科で私の連絡先を聞いてメールでもください。アドバイスくらいならできると思います) ウィーンの魅力は日本人のイメージどおりの『ヨーロッパ』な雰囲気、そしてクサイ表現になりますが街に染み付いた文化の香りだと思います。街は落ち着いていて美しく、それなりに活気もあり散歩には最適です。食べ物も美味しいし、時間はゆっくり流れています。人々は自分の時間を楽しむことに積極的で、彼らの多様な要求(スキー、サイクリング、ハイキング、ヨットでのセーリング、、、、)に答える環境がそろっています。 私はウィーン大での勉強で、これといった成果を残したわけではありません。正直に書けば、朝眼が覚めてから、今日は何をしようかと考えるような気ままな毎日を送ってきました。ただオーストリア人の同居人との生活や、彼の家族との関わりから語学力をいくらかつけ、ウィーンの生活を一年通して充分味わってきました。ヨーロッパでは学生優遇でチケットが買えるので、同じ時期にドイツに留学していた友人達と、あるいは一人で世界中を旅行しました。そこで経験したこと、見聞きしたもの全てが思い出です。新入生の皆さんはまだ実感できないでしょうが、大学生活が終わると、こんなに自由に「どこにも所属しない自分」を楽しむ機会はこの先何十年も手に出来ないものなのです。 留学体験記を書くたびに言っていることですが、「お金・時間・やる気」この三つがそろうなら、是非留学してみてください。留学した人が偉いとか言うわけではなく、ただ漫然と毎日を過ごすのなら同じことするんでも海外で、ってことです。私は今でも時々ウィーンでの生活を懐かしく思うことがあります。十年後、二十年後にあの街を訪れることも今から楽しみです。人生の中で一年くらい、そういう思い出を作るために使ったっていいじゃないですか。 まずは旅行でいろいろな場所を訪れてみてください。そこで気に入った街が見つかったら、そこにしばらく滞在してみてください。例えばウィーン大学では毎年夏期休暇中に、外国人向けのドイツ語コースを開いています。期間は約一ヶ月間で、能力別でいくつかクラスがあります。そうして一年間住んでみたいと思う都市を見つけることが、あなたの留学の第一歩になると思います。一度その街を好きになってしまえば、面倒な手続きも何とかこなせるものです。 それでは最後に、留学する・しないに関わらず皆さんの学生生活が愉快なものであることを願って、好き勝手に書いたこの文章を終わります。
私は、2001年4月から1年間、ドイツのバイエルン州にあるアイヒシュテット・カトリック大学に、交換留学しました。 この留学の前にもドイツのゲーテ・インスティテュートで、2回ほど語学コースを受講し、次回は、是非ドイツの大学に1年間留学したいと思い、交換留学に応募しました。 アイヒシュテットは、ミュンヘンの北100キロメートルほどにある、人口約1万3千人の小さな静かな町です。劇場、映画館、美術館、博物館などの文化施設が少ないため、ドイツの芸術に親しむことは難しかったです。その反面、自然公園内に位置するため、緑が多く、自然環境には恵まれ、治安も極めて良いと思いました。 アイヒシュテット大学への交換留学は、2001年度が初めてでした。手続きは、全て国際交流課を通して行われ、個人での手続きはビザの取得以外、特にありませんでした。学生寮も紹介してもらえて、住居探しには困りませんでした。 学生4000人に対し、教職員500人の小規模な大学です。留学生はそのうち10パーセントを占めます。また、ゼミ、講義ともに少人数制で行われています。交換留学生は、正規の学生として登録され、履修の際、制限を受けることはありません。私は、前期は主にドイツ語コースに参加しました。講義にも出席しましたが、想像以上に難しく、私のドイツ語力はそれを理解するには不十分でした。そのため、夏期休暇中も語学学校に通いました。後期は、言語学を中心に履修しました。この頃は、もちろん授業を100パーセント完全に理解するというわけにはいきませんでしたが、授業についていけるくらいの理解力はついていました。 語学の勉強において、私が一番大切だと思ったことは、多くの友達をつくり、彼らと話をすることです。その点、私はとても恵まれていました。前期はイタリア人留学生と、後期はドイツ人学生と学生寮の一室に一緒に暮らし、また寮内にも他の留学生がいたため、話し相手に困ることはありませんでした。大学の授業でもドイツ語は学べますが、私はそれ以上に、人とのコミュニケーションが大事だと思いました。 冬期休暇、後期終了後、そして週末は、よく他の留学生とヨーロッパ各地へ旅行しました。留学はもちろん勉強が第一ですが、また同時に、留学先の国やその周辺の国を訪ねる良い機会でもあると思います。そして、その国に住むことによって、その国の風土、文化、その国民性も感じることができます。 最後に、留学経験のある多くの人がそうだと思いますが、私も例外ではなく、やはり一番の収穫は、人との出会いでした。そして、これからもその出会いを大切にしていきたいと思います。皆さんも機会があったら、留学することをお勧めします。
私は、以前からクラシック音楽を聴くのが趣味でドイツには興味を持っていました。高校生のときにはじめてドイツに旅行しましたが、その時はほとんどドイツ語ができなかったので、いつかドイツ語ができるようになって、現地で生活をしてみたいと思っていました。大学に入ってからドイツ語を始めましたが、交換留学というチャンスがあることを知り、是非申し込みたいと思いました。車椅子での生活をしていることに加えて、海外留学は初めての経験で少し不安がありました。しかし、建物などが比較的新しく、車椅子で生活しやすいと先生方からアドバイスを受けたことで、トリアー大学を選びました。 トリアーというところはそれまで詳しいことは知りませんでした。ただ地図上で、どこにあるのか分かるという程度のものでした。初めて中央駅についたとき、予想通り、のんびりとした雰囲気でした。人口十万程度の小さな町で、市街地はすぐにどこに何があるか把握できるようなところでした。文化的な催し物(演劇やオペラなど)の質は大都市に比べるとやはり劣っていて残念でしたが、古代ローマ時代の遺跡が点在する、興味深い町でもあります。大学は町の中心地からバスで十五分ぐらいの場所で、伝統的な大学と違って、広々としたキャンパス大学でした。このキャンパスの中にはスーパーや店なども入っているので、日常生活はキャンパス内で事足りました。ドイツらしさは感じられませんが、新しい大学なのでほぼバリアフリーで私にとっては生活しやすかったです。 ドイツの大学で学生生活を送ることで、ドイツ語の力を高め、ドイツ語で学問をすることができるようになりたかったので、大学の授業にはなるべく出てみようと決めていました。 留学当初、生活に必要なドイツ語には特に困りませんでしたが、講義やゼミなどの授業に出て、非常に面食らいました。ドイツ人の学生に混じってゼミなどに参加しましたが、まだまだドイツ語を向上させないといけないと痛感しました。2000/2001冬学期の直前に留学生のためのオリエンテーションを受けましたが、その後は、全く自由に大学で開講されている講義やゼミに参加することができました。留学生向けの語学コースの他に政治学、国際関係、社会学の授業に出てみました。ドイツのプロゼミでは、大半の場合学科試験、口頭の研究発表、レポートの三つで成績がつけられ単位を取得できるのですが、僕の場合、学科試験をドイツ語で書いていくのはドイツ語の能力上、難しかったので、口頭試験にしてもらいました。このように教授に相談して、留学生への特別措置を講じてもらったりすることも可能でした。それでも、これは僕にとってかなり困難なことでした。ドイツ人の学生に手伝ってもらったりして何とかやりとげましたが、もっとドイツ語の力を伸ばすとともに専門知識も深めないといけないと感じました。 留学中の体験の中で、自分と同様に身体に障害を持った学生達と知り合うことができたことは、私にとって非常に重要なことでした。彼らが、他の人の力を借りて、自然に学生生活をしていて、障害者団体を組織して自分達の意志を主張していることを目の当たりにして、自分の生き方を見つめ直すのに参考になりました。他にも、兵役を拒否して奉仕活動をしている人たちや様々な国からの留学生など、留学ならではの出会いもありました。 外国人の障害者として生活するということで、ドイツで障害者証明書などの発行を受けたり、普通の留学ではしないような様々な手続きをすることがありました。ヨーロッパ各地を旅行したときなども、ホテルなどの宿泊施設に車椅子でのアクセスについて問い合わせたり、鉄道などに車椅子使用者であるということを申し出、車椅子の対応を駅でしてもらうという経験を何度もしました。どれもドイツ語でやらなければいけなかったので、その一つ一つが貴重な経験になったと思います。 私にとって初めての留学は、どの経験も新鮮に感じられました。この一年間は体験という面で、かなり密度の濃いものでした。その一方で、特に大学の勉強に関しては、ドイツ語の力がそこまで達していないこともあって、まだまだ学んでいく必要があると感じました。その意味で、この留学のおかげでまた新しい目標ができました。留学後、ドイツの国内事情やヨーロッパの国際関係について専門的な知識を深めたいという気持ちが強くなり、大学院で勉強を続けたいと考えるようになりました。幸い、4月から学べる場が与えられたので、これからは具体的に自分が何を専門にするのかを明らかにして、また機会があれば、ドイツ留学をしたいと思っています。
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